2019年7月3週号
師匠と出会いネギ農家へ - 柴田恵利子さん
【鹿角市】鹿角市花輪の柴田恵利子さん(42)は、露地とハウスでネギを30㌃、ホウレンソウやカブなどを10㌃栽培する。師匠の教えを生かしつつ、面積を拡大して地元産ネギの魅力向上に努める。
ネギの栽培品種は「夏扇(なつおうぎ)パワー」と「源翠(げんすい)」。毎年10月から播種と定植を繰り返す。柴田さんは「定植後は、生育に合わせて土よせを3、4回繰り返しながら追肥を行うと白いネギになっていく」と話す。
今月から始まった収穫作業は3月まで続き、地元スーパー「いとく」の産直コーナーに自分で毎日出荷する。収穫から出荷までの、青い葉と根のカット、皮むき、袋詰の作業に時間がかかるという。「今後は作業の手伝いを人にお願いしなければならないと思っている。人に仕事の割振りをお願いするのが苦手なので、そこが課題」と苦悩を見せる。
管理の面では、水管理や防除に気を使っている。「昨年、雨で畝と畝の間に水が溜まって排水がうまくできなかった。温度が上がった時にネギが腐り、10㌃を無駄にした」と話す。また、べと病やサビ病、軟腐病などの病気や害虫に注意を払う。防除は平均で1週間に1回行うこともあるという。
就農する前は事務職で働いていた柴田さん。結婚・出産を経て祖母の田んぼを耕作することになり、市の農業サポーターも務めていた。その縁で同市十和田大欠のネギ農家・村木俊三さん(78)、幹子さん(78)夫妻と出会った。「この出会いが転換期だった。手伝ったところ自分に合っていると感じたため、ネギ栽培を始めることにした」と振り返る。
村木さんの元で修業をした後、農業次世代人材投資資金や未来にアタック農業夢プラン応援事業などの補助事業を使い独立して3年目となる。「昨年からネギ掘取機を導入した。面積を少しずつでも増やし、地元大欠産のネギをアピールしたい」と話す。
村木幹子さんは「柴田さんは仕事熱心な人。最近は、天気の変化など先のことを考えて動くようになってきている。自分で全て企画できるのでこの仕事に向いていると思う」と期待する。
柴田さんは「農業は自分が頑張れば頑張った分だけ、結果がついてくるのでやりがいを感じる。これからも体には気をつけて頑張りたい」と意欲を見せる。
次号をお楽しみに!