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2019年8月3週号
星型きゅうり 見た目でも勝負 - (株)たかはし農舎 髙橋洋生さん
 【美郷町】美郷町中野のハウス7棟でキュウリを年間25トン手掛ける、(株)たかはし農舎・髙橋洋生(ようせい)代表取締役(36)。「キュウリのおいしさをもっとたくさんの人に知ってもらうためには、見た目も大事」と、「星形きゅうり」を栽培する。

 祖父の代からキュウリを栽培して40年になるという。「常識にとらわれず、チャレンジする農業を目指す」と意欲を見せる。
 星型キュウリを栽培し始めたのは2014年。翌年からは地域の直売所や道の駅、インターネットなどでの販売を開始した。
 まっすぐに10㌢ほど成長した段階で星型のポリカーボネートにはめる。栽培品種「プロジェクトX」は曲がりにくいとされているが、ストレスがかかるときれいな形ができないという。「花の咲く向きなど生育の変化やタイミングが重要」と説明する。
 星型きゅうりはその形から、七夕の時期に地域の小中学校の給食に提供。サラダなどに乗せられ、七夕の雰囲気を感じさせる重要なアクセントになっている。
 「キュウリは食わず嫌いな子も多い。興味をもってもらうために見た目を工夫した。エグ味のない濃厚な旨味を感じてもらえれば、きっと好きになってくれる」と、星形きゅうりにかける思いは強い。

 出荷は7月上旬から9月末まで。昨年は200本ほどだったが、今年は現在までで500本出荷している。味と見た目が口コミで広がり、問い合わせも多いという。
 また、過去5年分の独自のデータを基に、その年ごとに栽培方法や時期を工夫し、土は自然由来の有機肥料と菌類でつくっている。「7名の従業員では大変なところもあるが、やるならとことんやりたい」と髙橋代表。「よりおいしく、より安全で見た目でも楽しめる。キュウリの可能性を引き出すために努力していきたい」と話す。
次号をお楽しみに!