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2021年1月1週号 農業研修に汗②
後継者としてUターン - 高橋和成さん
 横手市大雄の横手市園芸振興拠点センターで農業研修を受けている、高橋和成さん(42)。実家の農業を継ぐため、腕を磨く。
 高橋さんは滋賀県で外資系の建設機械メーカーに勤めていたが、転勤が多く、実家の農業を継ぐことを決意。帰郷して「農業の知識が無い状態では、経営を軌道に乗せることはできない」と考え、2019年から新規就農者向けの農業研修を受講している。
 研修では、センター内の園芸施設で栽培の実技や、施用する肥料の成分を学ぶほか、農業簿記を作って経営を仮想体験する講義などで知識を習得していく。研修1年目はトマトやキュウリなど野菜の栽培管理を学び、2年目の現在は作物をセロリに決め、講師から指導を受けながら、一から1人で栽培に取り組んでいる。
 高橋さんは「セロリは播種から収穫までのスパンが長めで半年かかる。給排水の管理が難しく、昨年の夏取りの栽培研修では失敗があった」と振り返る。
 周りに栽培農家が少ないため、悩んだときに会員制交流サイト(SNS)で知り合ったセロリ産地の長野県の農家に相談して、参考にしたことがあったという。
 研修を主催する横手市実験農場の佐藤博之場長代理は、「セロリの栽培が盛んな山形県に足を運び、現地で栽培環境について学ぶなど、勉強熱心。研修の中で体験したことを就農時に生かしてほしい」とエールを送る。
 研修は2年間で、21年の春に卒業する。その後は、実家のハウスが建つ同市平鹿町浅舞にある園芸メガ団地内の農家の下で働きながら、実家の栽培作物であるホウレンソウやコマツナのほか、菌床シイタケの栽培を学ぶ予定だ。
 高橋さんは「農業を継いで作物の栽培が軌道に乗ったら、研修で学んだセロリの栽培にも取り組んでみたい」と意気込んでいる。
次号をお楽しみに!