農業共済新聞

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2022年7月2週号
ブランド野菜が核 - 仙道奈保子さん、由真さん
 羽後町郡山地区の仙道奈保子さん(61)、由真さん(28)親子は、JAうごの「ひばり野オクラ」や「ひばり野ふくたち」といったブランド野菜を核に、水稲や花きなどを栽培する。
 2人の就農のきっかけは7年前。複合経営をしていた奈保子さんの父・永一さんが体調を崩し、営農が難しくなったタイミングで由真さんが専業農家となった。翌年に奈保子さんも続き、水稲や大豆、オクラ、ストックなどの栽培を受け継いだという。由真さんは「毎日当たり前のように食べていたオクラや、飾っていたストックがこのまま無くなってしまうことに寂しさを感じた。子供の頃から農業に興味があったし、自分が受け継いでいこうと強く思った」と話す。
 3年前、同JAに花きをメインとした第2園芸メガ団地ができ、ハウス3棟約10㌃を由真さん名義で参加。永一さんから継いだ圃場では奈保子さん名義で水稲1・3㌶と大豆10・4㌃などを栽培し、経営を分けて作業している。
 「パートさんに依頼することもあるが、基本的には2人で助け合いながら作業している。近くの農家に技術を教わりながら、何とか経営を続けられている」と由真さん。メガ団地で栽培するひばり野オクラは地理的表示(GI)登録されているため、特に品質に気を使う。「切り口の長さが8㍉と決まっているため、丁寧に切っている」と話す。
 オクラが終わるとストック、フクタチと続き、ハウスを通年で有効活用している。「ハウス内や作業小屋は作業しやすいよう整理整頓している。奇麗に保てるのは女性の強みだと思う」と2人そろって笑顔を見せる。
 今年はハウス1棟でキンギョソウを導入する予定。さらに、昨今需要が高くなっている日常使いがしやすい丈が短い花の導入も検討中だ。異なる品種の導入により労働力の分散が図れるという。
 奈保子さんは「自分が手掛けた作物が順調に育ち、収穫できたときの達成感はたまらない。労働力が集中し過ぎる期間が出ないような体系を考えながら、親子で末永く頑張っていきたい」と話す。
次号をお楽しみに!