三種町豊岡金田の大出拓磨さん(23)は、2018年に就農した。6㌶の水稲圃場を今年から1人で管理している。
就農のきっかけとなったのは、祖父・忠美さんの存在。関東地方に住んでいた高校生の頃から農作業の手伝いに来て、農業の基本を教わっていた。大出さんは「進学も選択肢にあったが、祖父の病気をきっかけに移住して農業を継ぐことを決意した」と振り返る。
昨年初めて乗った田植機は、運転操作や転回で苦労した。「出入り口が一つしかない圃場では、出口に向かう際に、条数を調整することが難しい」と話す。
今年は大雨による日照不足で、登熟の遅れが心配されたが、比較的例年通りの作柄だったという。「カメムシの被害もなくほっとした」と胸をなで下ろす。大出さんは「今後も祖父に教わったことを大切に、地元の農地を守っていきたい」と意欲を見せる。