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2019年5月3週号
ソラマメ3品種で収穫期分散 - 髙橋和雄さん

 【横手市】25年前からソラマメを栽培し、JA秋田ふるさとそら豆部会(会員18人)の部会長を務める横手市平鹿町下吉田の髙橋和雄さん(65)。新品種の試験栽培や土作りに力を入れ、規模の拡大を目指す。

 ソラマメ12㌃と水稲5・8㌶、エダマメ1㌶で複合経営に取り組む髙橋さん。「近所の人から、ソラマメはエダマメと収穫時期が重ならないと聞き、興味を持った」と話す。
 ソラマメの栽培は、前年の秋に堆肥と石灰を入れマルチを施した農地に、4月上旬に定植。6月中旬から7月上旬に収穫する。エダマメは5月上旬から定植、7月中旬から収穫を始めるため、作業がかち合わない。
 栽培品種は「駒栄(こまさかえ)」「唐此の春(からこのはる)」「陵西一寸(りょうさいいっすん)」の3品種で、今年から新品種「かのみどり」を試験栽培する。
 土作りに力を入れ、大雄堆肥センターで生産される堆肥「ニュー・スーパーコン」を10㌃あたり3㌧投入する。「連作障害を防ぐため、堆肥はたっぷりと使う。ソラマメはぜいたくな作物だよ」と髙橋さん。後作として、キャベツや晩成のエダマメなどを無肥料で栽培することができるという。
 日中の収穫では艶とみずみずしさが失われるため、早朝4時半から9時ごろまでに収穫する。「さやが下を向き、背筋の部分が黒くなれば収穫適期」と話す。1日に約120㌔を収穫し、JAを通じて主に関東市場へ出荷。管内のソラマメは品質の良さから市場の評価が高く、特に需要が増える「父の日」に向けた出荷では高値で取引される。
 髙橋さんは「最初は1品種だけを栽培していたが、適期に収穫しきれず苦労した」と振り返る。「今は品種を増やしたことで収穫適期がずれ、余裕をもって作業できている」と話し、安定した量を毎日出荷し続ける。

 JA秋田ふるさとそら豆部会販売担当の三澤孝行さんは、「髙橋さんには会員へ丁寧かつ熱心に指導していただいている。昨年は天候不順で生育が良くなかったが、今年は会員全員で品質を整え、収量増加を目指したい」と話す。
 「目標は10㌃あたり1・5㌧以上の収量を確保すること。少しずつ面積も増やしていきたい」と意欲を見せる。
次号をお楽しみに!