2018年3月1週号(特集③)
果樹用剪定はさみ製作に情熱を傾ける - 佐々木誠喜さん
【大館市】「お客さまに『よく切れる』と言われるとうれしい」と話す、大館市南神明町の佐々木誠喜さん(72)。果樹の剪定はさみを製作して20年になる。
依頼者から手紙や電話で細かい手型を把握し、一人一人の手に合ったはさみを作り上げる。すべて手作業のため、作れる本数は1カ月に15丁ほど。製作と並行して研磨作業もしているため、毎日多忙だ。
発注は主に青森県や山形県など他県からが多く、最近では韓国からも増えているという。購入者から「使っていても手首が疲れない」と評判だ。
価格は使用する鋼で変わるが、1万6千円~2万2千円。原材料が年々高騰しているため「なるべく価格を据え置くようにしているが、今よりも高くなれば、若干の値上げは否めない」と苦悩を見せる。
それでも「はさみは手入れをしていれば10年間は使える。毎年研ぎに来る人は、10年以上使ってくれている。大事に使ってくださる人がいると、作って良かったと思える」と話す佐々木さん。
「これからもお客さまの要望に応えられるように頑張りたい」と意欲的だ。
次号をお楽しみに!