「法人化するめどが付き、収入保険の加入を決めた」と話す、大仙市大曲の伊藤悟さん(67)。水稲43・5㌶や大豆7・3㌶、ハウスでイチゴ12・5㌃を栽培し、2021年に農業法人へ移行することが決まっている。
現在、水稲共済と大豆共済の一筆方式に加入。「3年前に、水害やいもち病で大きな減収となったが、水稲共済で補償され大変助かった」と話す。
そんな中、一筆方式の廃止に加え、補償割合が収穫量の7割から販売収入の9割になることも収入保険加入の大きな理由となった。さらに「農業共済制度と保険金の支払時期が異なるため、運転資金としてつなぎ融資が受けられるということが魅力的」と伊藤さん。特に農業法人は雇用している従業員の生活に関して責任があると考えているため、このタイミングでの加入に迷いはなかったという。
青色申告には10年ほど取り組んでいる。基本的に水稲と大豆であれば春と秋に動きが集中するため、税金の申告がしやすいという。イチゴは水稲や大豆と違い、毎日のように収穫と出荷をするので会計事務が少し煩雑だが、「現在は無料のソフトなどもあるので、そこまで苦にはらない」と話す。
「今後は原料の生産だけではなく自分たちでも加工も行い、付加価値の高い製品を生産したい」と伊藤さん。「自分たちの作物を食べた人が喜んでくれることを励みに頑張りたい」と笑顔を見せる。