2021年2月2週号 青色申告を簡単なやり方で④
簡易簿記を選択 - 柴田隆さん
水稲とトマト、チンゲンサイの複合経営を展開する湯沢市山田の柴田隆さん(50)。2015年から簡易簿記での青色申告に取り組む。
柴田さん方では、水稲を父の久蔵さん(76)、野菜を隆さんがメインで管理する。税金の申告は、以前は久蔵さんが白色申告をしていたが、隆さんが申告するようになってから青色申告に切り替えた。
収入保険制度が創設されある青色申告を簡易簿記で始めた。「青色申告はかなり面倒で大変だといわれることが多いが、父が白色申告で管理している時からきちんと記帳されていたため、その延長で特別難しいこともなく申告できている」と話す。正式簿記はハードルが高いが、簡易簿記であれば白色申告とほとんど変わりないと感じているという。
収入保険は20年から加入。開始初年から加入するつもりでいたが、「もう少し詳しい情報が分かってから加入したい」という農家が近隣に多かったこともあり、1年遅らせた。「加入前は頻発する異常気象の被害をテレビで見るたびに気が気でなかったが、現在は安心して経営できている」と話す。
収入保険に加入することが青色申告に切り替えた一番の理由だったが、「申告するためにまとめた資料から、経営内容が客観的に把握でき、改善点が明確に分かってきた」と思いがけないメリットを挙げる。
柴田さんは、JAこまちで定期的に開かれる青色申告の説明会や勉強会に参加して情報を得た。「それぞれの経営に合った税金申告のやり方や、加入する制度を選んでいると思う。もし、青色申告や収入保険加入を迷っているなら思い切って進んでみた方が良い」とアドバイスする。
▽水稲562㌃、トマト22㌃(鉄骨ハウス1棟、パイプハウス5棟)、チンゲンサイ9・7㌃
次号をお楽しみに!