2021年10月2週号 収入保険が経営を下支え③
加入を前向きに検討 - 信田雅弘さん
大仙市中仙豊岡地区の信田雅弘さん(44)は、収入保険の詳細な説明を受けて加入を検討する。水稲238・4㌃を中心にソラマメ30㌃、エダマメ10㌃、メロンとスイカ各5㌃、トウモロコシ30㌃のほか、野菜約10品目を栽培する専業農家だ。
雅弘さんは「妻が教えてくれなかったら、収入保険の存在は知らなかった。会計担当の妻だからこそ、自然災害やコロナウイルス感染拡大の影響を考えて農業経営のリスク対策をしてくれると思う」と話す。
信田さん方の農業収支は、妻の智世子さん(46)が農業専用家計ソフト「農業簿記」(ソリマチ株式会社)で管理している。智世子さんはNOSAIの広報紙で収入保険の情報を入手。夫婦で農業経営とリスクを比較して熟考する。
担当するNOSAI職員は「ご夫婦に内容説明をした。今度は経営内容に合わせた補償の試算をタブレット端末で行う。青色申告を基に入力するので、野菜が多品目でもスムーズにできる」と話す。丁寧に説明をして、本人と確認しながら進めることを心掛けるという。
また、NOSAI職員は加入者などに農業情勢や収入保険の情報などを提供する。制度内容が更新された場合にも忘れずに連絡して農業者を支援する。
雅弘さんは23歳の時、父・暹さん(74)と母・とよ子さん(72)の下、現在と同規模の水稲とアスパラガス50㌃で農業を始めた。栽培技術を高め、野菜の品目を徐々に増やして多角経営に変えてきた。
播種から収穫までの作業を基本的に家族で行うが、繁忙期にはパートを雇用する雅弘さん。これからの取り組みについて「人手不足が課題で悩み中」と話す。
珍しい品目の野菜があれば、インターネットで調べるという。新しい農作物を始めるためには、リスクを分散する対策や安定した経営が必要なことから収入保険の加入に前向きだ。
次号をお楽しみに!