2022年3月2週号 大切な財産を守る③
故障時の迅速・丁寧な対応に満足 - (農)山ゆり
2006年10月に設立された五城目町富津内下山内地区の農事組合法人山ゆりは、水稲45㌶と大豆32㌶、エダマメ12㌶のほか、ホウレンソウやキャベツなど野菜3㌶を栽培している。
職員6人が常時作業に従事するほか、作業内容によって異なる勤務体制で、年間47人のパートが携わる。冬期間は、色彩選別機にかけた種子用大豆をさらに手作業で選別するほか、所有する農業機械のメンテナンスをできる範囲で実施している。
農業機械はトラクターや田植機、コンバイン、乾燥機、肥料散布機、溝掘機、米選機、エダマメもぎ取り機など約50台を保有。どの機械も営農には欠かせず、規模拡大と同時に買いそろえたものばかりだという。高性能で高額なため、購入後はNOSAIへ連絡。農機具共済の補償内容について説明を受け、1台ずつ加入限度額の満額加入で契約を結ぶ。
伊藤武志代表理事(65)は「管理している圃場の9割が基盤整備済みで作業はしやすいが、圃場への進入路、国道を横切る際は、細心の注意が必要」と話す。総合共済の加入で、圃場移動時の追突や接触による損傷といった万が一の場合に備える。安全運転はもちろん、オペレーターによる安全確認を徹底させて農作業に従事させている。
伊藤代表は「農機具共済は、何かあったときの補償だと思い加入している。気を付けていても事故は起きるもの。加入していれば安心して農作業に取り組める」と話す。
過去にはトラクターや管理機が接触事故、エダマメ収穫機や肥料散布機、汎用コンバインなどが異物の巻き込みで故障してしまったことがあった。故障の際には、NOSAI職員が迅速に対応し、とても助かったという。
伊藤代表は農機具共済について「免責基準の緩和や有事故による割増掛金の上昇等級を緩やかにしてほしい」と要望する。
これからスマート農業を目指している伊藤代表。「当分は、今ある機械をフル稼働して頑張り、目指す農業に必要な機械は補助事業を活用しながら用意していきたい」と話す。
次号をお楽しみに!