あきた版6月3週号
幅広い補償対象に満足 - 村上保さん
アスパラガス74㌃と水稲3・2㌶、ソバ5㌶を栽培する由利本荘市鳥海地区の村上保さん(67)。病害などの影響で保険金等を2年連続で受け取り、保険の重要性を実感している。
元々、水稲単作で水稲共済に加入していたが、米価下落による収入減少を考慮し、水田転作でアスパラガスの露地栽培を開始。複合経営となり、2020年にNOSAI職員の勧めで収入保険に加入した。
村上さんは「地域の耕地管理を任され、農地を守るために取り組んでいたため、保険への加入で収入を安定させる考えはあまりなかったが、分かりやすい説明と熱心な推進に加入を決めた」と振り返る。
加入後は2年連続で収入が大きく減少する事態に。21年は米価下落の影響で収入が3割ほど落ちた。22年はアスパラガスで病害が発生。立枯病にかかり、排水不良を解消するため、畝間ごとに明渠を設置するなどの対応をしたが、茎枯病による被害も受けた。また、収穫最盛期には2人を雇用していたが、1人が病気になって作業が滞り、3割ほど収量が減少したという。
「2年続いて収入保険のお世話になってしまったが、収量の減少を補ほ填てん
してもらい、充実した補償内容で大変満足している」と喜ぶ。
村上さんは「不安要素は多いが、収入保険に加入しているので、安心して農業に取り組める。経営は現状維持を心がけている。アスパラガスの栽培は難しいが、収入を増やしていくにはどうしたら良いか、試行を重ねていきたい」と話している。
次号をお楽しみに!