NOSAI用語解説
農業共済制度の中には、契約にかかるさまざまな約束ごとや、決まりを表した独自の用語があります。各事業に共通する主なものを解説します。
共済関係
加入者と共済組合との間で結ばれる共済に関する権利義務の関係です。共済関係の成立により、加入者は一定の約束で共済金等の支払いを受ける権利を持つ一方、掛金の払い込みや通常の肥培管理、異動通知の提出などを行う義務が生じます。
共済金額
共済事故による損害が生じたとき、共済組合が支払う共済金の最高責任限度額です。(契約金額または補償額)
共済価額
共済事業を行う立場から、共済事故が発生して、加入者が被ることのある損害の最高限度額を、時価額などを基礎に表現した金額です。
付保割合
家畜共済、果樹共済、園芸施設共済、建物共済、農機具共済において、共済価額または基準収穫金額に対して共済が補償する割合のことです。共済の種類によって選択できる付保割合の範囲は異なりますが、加入者が選択できる仕組みになっています。付保割合が高いほど補償は大きくなります。
基準収穫量
農作物、果樹、畑作物の各共済事業において、損害額や共済掛金の算出の基礎となる収量で、いわば「平年」収量に相当する収量のことです。
基準単収
耕地10a当たりの基準収穫量のことです。
引受単収
農作物共済の半相殺8割方式を選択し加入している場合では、基準単収の8割に相当する収量のことです。
引受収量
農作物、畑作物共済において、基準収穫量のそれぞれ7割、8割、9割に相当する収量のことで被害があったときに共済金を支払う際の共済減収量の最高限度量に相当するものです。
共済掛金
共済金を支払う準備財源として、あらかじめ加入農家からいただくお金のことで一般に
共済掛金=共済金額×共済掛金率
で算出されます。このうち建物・農機具共済以外は、国がその一部を負担しています。
共済掛金率
加入者が負担する掛金額を算出する基礎となるもので過去の一定期間における被害率をもとに定められています。共済金額に共済掛金率を乗じたものが共済掛金になります。
共済責任期間
共済事故の発生に関して、共済組合が共済金の支払責任を持つことになる期間のことで、共済によって補償される期間をいいます。
共済金
加入者が、共済責任期間内に発生した共済事故によって、損害を受けたとき、被害の程度に応じてそれぞれを補てんするために支払われるお金で、保険金に相当するものです。
共済減収量
共済金支払の対象となる減収量のことで、引受収量から実収量を差引いたものです。
共済事故
共済組合が共済金の支払義務を負うことになる事故です。共済事故となるものはその発生が予期できず、また、これを避けることが困難なものでなければなりません。
共済目的
共済が補償を行う対象となるものです。