2019年3月3週号
花壇苗70種類の周年栽培 - 西田農園
【横手市】ハウス7棟(約700坪)で花壇苗の周年栽培に取り組む、横手市平鹿町上吉田の西田農園。現在ハウス内には、出荷を待つ色とりどりの春の花がずらりと並んでいる。
西田直樹代表(53)は、17年前に勤めを辞めて就農した。もともと花き農家を継ぐつもりはなかったが、子どもが生まれたのを機に「もっと子どもと一緒にいる時間を作りたい」と思うようになり、就農を決意した。当初250坪だったハウスを700坪まで拡大し、妻の晴美さん(51)と従業員2人と共に作業を行っている。
手掛ける花壇苗は約70種類で、出荷は主に春と秋の年2回。春出荷分は、早いものは10月末に定植して2月下旬から出荷が始まり、秋出荷分は8月初めに定植して10月中旬から出荷が始まる。春はサルビアやベゴニア、マリーゴールドなど、秋はパンジーや葉ボタンなどを主に出荷する。
約20年前のガーデニングブームの頃と比較すると、今は単価がかなり低くなったという。西田代表は「その分市場で評価され高値で取引されると、やりがいを感じるよ」と笑顔を見せる。「単価が低いため、出荷量を増やしていかなければならない。いかに無駄なくハウスを回転させるか考えながら動いている」と話す。
栽培のポイントは圃場観察。注意深く観察することで、病気やコナガ、アオムシなどの害虫を発生初期のうちに発見し、対処できているという。
出荷先は東北各地の市場や地元の種苗店で、秋は関東の市場にも出荷している。 同市の(有)高橋種苗園・高橋善克代表取締役は、「西田農園とはお父様の代からお世話になっている。西田代表は常により良い商品を作ろうと努力されていて素晴らしい」と話す。
西田代表は「出荷時期の関係から1~2月は収入がほぼ無い。その期間の収入源になる品目を今後導入していきたい」と意欲を見せる。
次号をお楽しみに!