2018年2月3週号
キクイモで加工品製造 - 畠山勝芳さん
【三種町】耕地20㌃で作付けしたキクイモを使い、「菊芋粉末」「菊芋ピクルス」「えぶり菊芋ピクルス」の3品を製造する三種町芦崎の畠山勝芳さん(67)。オリジナルのキクイモ加工品が評判となり、県外にも販路を拡大している。
菊芋粉末は、秋田市のセリオンと大潟村のAコープで販売。お湯で溶かしてお茶のようにして飲んだり、食事に混ぜたりすることができる。 畠山さんは「キクイモに含まれる食物繊維が体に良いので、コーヒーにスプーン半分ほどの量を入れて毎朝飲んでいます。ほんのり甘いですがクセは少なく、コーヒーの味は変わりませんよ」と話す。利用者の中には「体に良いから」と半年分を一度に買い込む人もいるという。
また、2種類の菊芋ピクルスは白さや薄さ、歯ざわりが特徴。取引先でも段々と好評を得てきた。
「酢っぱいものを好む県外の人にも販路を広げている」と畠山さん。県外の加工業者へ、原材料と併せて製造方法も提案しながら売り込むことで、キクイモの年間供給が可能になっている。要望があれば直接販売もしている。漬け液は「自分でメーカーに原料の配合を依頼しているオリジナルだ。甘みを抑えているのが特徴」と話す。
キクイモの栽培は、知り合いの農家から、体に良いと話題になっていることを聞き、株を分けてもらったことがきっかけで始めた。圃場が沿岸部にあるため砂地で乾燥しやすく、初めは失敗したが「水やりの回数を増やして対処した。今では安定した品質のものを栽培できている」と話す。
3商品のほかにも、知人に配る分としてナスの漬物やコマツナの醤油漬けなども作っている。「野菜で何か作りたい人がいたら知恵を貸せると思います」と、加工品作りに自信をのぞかせる。
元々物作りが好きだった畠山さんは、5年ほど前から独学で加工品作りを始めた。「自分で味見し、何度も失敗してやっと商品にできた」と振り返る。「もっと固定客を増やせるよう頑張りたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!