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2020年9月1週号 ネット販売で勝機を③
独自のブランド和牛 細かな要望に対応 - 佐藤畜産

 羽後町西馬音内で黒毛和牛を一貫経営する佐藤畜産(佐藤金市代表、70歳)。加工や販売まで全て自社で行い、インターネットを使った販売も展開している。
 飼養する和牛は、肥育牛と繁殖牛、子牛合わせて約220頭。金市代表が肥育牛、長男の弘さん(41)が繁殖牛を主に管理する。コスト削減と餌の安定供給のため、地元産の稲発酵粗飼料(WCS)やそば粉を積極的に給与する。
 仕上げた肥育和牛は市場に出荷せず、独自ブランド「羽後和牛」として同社の直売店「羽後和牛さとう」で販売。店長を務める弘さんの妻・久仁子さん(42)は「羽後町で生まれ、町で生産された餌で育ち、町から皆さんに直接販売している。品質や管理は間違いありません」と胸を張る。
 同社では直売店を始める前から「楽天市場」や「ヤフーショッピング」などでインターネット販売を展開し、今年で12年がたつ。主に関東や関西の利用客へ提供してきた。販売サイトを制作した久仁子さんは、「IT関係は高校の授業で習った知識があるくらいで、素人だった。5日ほど勉強しに行ったが、ほぼ独学で作り上げた」と話す。
 直売店とネット販売のサイトの管理を主に久仁子さんが担当し、枝肉のカットから商品のパック詰め、発送は弘さんと二人でこなす。「注文が入ってから作業をするため無駄が少ない」と久仁子さん。購入者の要望に応じ、細かい部位の指定や必要な量にも対応している。弘さんは「他の店ではあまり対応していないような要望にも応え、付加価値を付け販売している」と話す。
 新型コロナの影響で、例年と比べ商品の動きが鈍化しているという。久仁子さんは「黒毛和牛は決して安くないが、たまにはぜいたくをしておいしいものを食べ、おなかと気持ちを満たしてほしい。私たちが良品質で間違いのないものを供給する」と力強く話す。

 ▽URL=楽天市場https://www.rakuten.co.jp/ugowagyu-sato/、
ヤフーショッピングhttps://store.shopping.yahoo.co.jp/ugowagyu-sato/
次号をお楽しみに!