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2021年2月2週号 青色申告を簡単なやり方で③
須藤秀昭さん - 廉価で使いやすいソフト導入

 にかほ市大竹の須藤秀昭さん(57)は、パソコンソフト「らくらく青色申告 農業版」(株式会社セーブ)を使用して青色申告に取り組んでいる。
 このソフトは農業者の声を参考に設計され、農業に特化した青色申告用ソフト。ほかのソフトと比較すると「新たに科目などの登録が必要なく、ほぼそのまま使用でき簡単に感じた」と話す。初回は8800円、次年度からは更新版を4400円で購入できるため、ほかと比べて低コストなことが一番のメリットだという。
 青色申告は2018年に始め、今年で4年目。17年にイチジクの価格が暴落して減収した時、収入保険制度ができるという記事を目にしたことがきっかけだった。以前から青色申告による控除額は魅力に感じていたが、「収入保険の加入条件として青色申告の実績が必須だったため、始めることに決めた」という。19年に水稲共済から収入保険に移行した。
 青色申告の利点は「控除額が大きいのはもちろん、一緒に作業している父親に専従者給与を支払うことができる」と話す。
 須藤さんからソフトを紹介され、20年度に使い始めた同市前川地区の今野厚さん(65)は、「価格が安く、農業に特化しているので取り組みやすかった」と振り返る。「複式簿記の知識が多少必要だが、青色申告に必要な貸借対照表や青色申告決算書を出力できるので手軽に取り組めた」と説明する。
 須藤さんは「水稲単作で、資材の購入や米の出荷先が限定されていると、購入先や出荷先から明細を発行してもらえる場合がある。そうすることで、さらに帳簿の管理が楽になり、取り組みやすいのではないか」と話している。

 ▽水稲75㌃、イチジク75㌃  
次号をお楽しみに!