2021年2月3週号
自社産牛と比内地鶏の肉でレトルトカレー - 東日本物産㈱
大館市赤石で畜産業を営む東日本物産株式会社(富樫晃社長、54歳)。消費拡大を図ろうと同市産の「秋田純米牛」や「比内地鶏」の肉を使用したレトルトカレーを開発し、発売開始から1カ月で2千食を売り上げて評判となっている。
同社は同市雪沢の東日本ファミリー牧場で黒毛和種の肥育牛280頭、北海道にある二つの牧場で黒毛和種の肥育牛700頭ほどを飼育するほか、鹿角市の繁殖農家に黒毛和種35頭を預託している。国産米粉を全頭に給与。こうして生産された同社のブランド牛は、「秋田純米牛」として商標登録されている。
販売するカレーは、このブランド牛を使った「秋田純米牛カレー」と、地元で飼育された比内地鶏の肉が入った「比内地鶏カレー」。昨年の7月から開発し、試行を重ね、12月に完成した。
「市販のレトルトカレーと違い、肉を50㌘と多く使っている」と富樫社長。秋田純米牛カレーは食べ応えがある牛肉がゴロっと入っており、香辛料数種類をブレンドした激辛の味。地鶏カレーは柔らかい肉が口当たりの良い仕上がりになっている。
販売促進のポスターなどのデザインや発行費用は、新型コロナの影響を受け、新たな取り組みを始めた際に大館市が費用の一部を補助する「新技術・新商品開発等支援事業補助金」を活用した。
同市のふるさと納税の返礼品による売り上げが主だが、同社では贈答用に薦めている。商品を取り扱う日景温泉の石川崇たかし社長(54)は「わが社でも比内地鶏のローストチキンを販売しているが、新型コロナウイルスの影響で需要が減少している。富樫社長から話をいただき、地元農家を助けるため取り扱うことにした」と話す。都市部からの客に人気だという。
価格は1箱税込み1100円。商品PRのため、3月末までは東日本物産で購入する場合のみ1箱税込み650円としている。
富樫社長は「地元農家を応援するため、たくさんの人に手に取ってもらいたい。県外の人への贈答品にもお役立ていただきたい」と期待を込める。
▽東日本物産㈱=大館市赤石塚ノ岱29の1、☎0186(49)0100
次号をお楽しみに!