能代市栗山の大谷洋一さん(54)は大豆7㌶と水稲2・3㌶を栽培し、大豆共済は以前加入していた一筆方式から全相殺方式に移行した。
栗山地区は大豆作が盛んなため、先輩農家などの助けを得ながら栽培している。大谷さんは「雑草処理や病害虫防除などの作業で気を抜けず、さらに天候に左右されるため、備えがあることは安心だ」と話す。
一筆方式は被害圃場一筆ごとに判断され、被害申告がしやすいと思っていた。しかし、最高の7割補償については、いまひとつだと感じていたという。
そこで、NOSAI職員の勧めもあり、2018年に全相殺方式に切り替えた。「最高補償が9割と、一筆方式よりも高いことが良いと思った」と大谷さん。JAの乾燥調製施設からの出荷明細書などによって減収を判断する点が、自分に合っていると感じている。「出荷明細書だと数字で収量を判断するため、より分かりやすく、現状に近い判断をしてもらえると思った」とメリットを話す。
大谷さんは引受方式の変更後、台風による強風や大雨で早期の落葉や葉の黄化が発生するなど生育に大きく影響し、減収を経験した。「9割補償だし、当時の収量を見て補償額を正確に精査してもらえたので助かった。万が一の備えとしては良い補償内容だ」と振り返る。
最近興味を持っている収入保険を視野に入れつつ、「今後も経営安定を図っていきたい」としている。