2021年4月2週号 農業保険を継続加入③
大豆共済から収入保険へ - 佐藤久さん
昨年まで大豆共済の一筆方式に加入していた美郷町金沢西根の佐藤久さん(57)は、一筆方式の廃止に伴い、収入保険を選択した。
水稲約13㌶と大豆約20㌶を栽培する佐藤さん。大豆共済の一筆方式は、掛金の総額や分散した圃場の関係から加入していた。「普段は大豆圃場の畦けい畔はんや畝立て作業、本田の除草などの管理を丁寧に行い、減収のリスクに備えている」と話すが、自然災害などの影響で共済金支払いの対象になったことがあるという。
そんな中、大豆共済は不補償部分が3割なことに加えて、2022年産から一筆方式が廃止されることを考慮し、かねてNOSAI職員が推進していた収入保険に加入した。
収入保険は、農業収入全の9割を補償されることが手厚く感じ、収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)や水稲共済などの補ほ 填てん範囲をカバーできる点が魅力的だという。さらに「体調を崩し営農できなくなった際も補填対象になる。健康面の不安も払ふっしょく拭してくれる」と話す。同じような経営をする金沢西根地区の農家も収入保険に移行し、情報交換や農作業の助け合いにつながっている。
佐藤さんは青色申告を始めて5年目。さまざまな控除があったり、自分の経営状況をしっかりと把握できたりするというメリットを実感している。今後は、もう少し規模を拡大し、安定した収益を上げられるようにしたいという。
佐藤さんは「今年の大雪からも見て取れるように、近年、異常災害が多発している。農業は天候に大きく左右されるので、安心して営農するために収入保険がバックアップしてくれることを願っている」と期待する。
次号をお楽しみに!