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2021年6月2週号 収入保険 保険金等受け取り②
米・花ともに不作 - 藤原俊晴さん
 水稲11㌶、パイプハウス18棟でトルコギキョウとストック37・8㌃を栽培する羽後町の藤原俊晴さん(66)。収入保険の加入を効率的な家族営農の一助としている。
 収入保険には2019年から加入。被害申告の簡潔さや、青色申告実績によって支払額が決まることにメリットを感じた。「支えがあるからこそ安心して農業ができる」と家族が納得して加入を決断したという。
 藤原さんは11年に花きの土壌消毒がうまくいかず、出荷が3年間できなくなった苦い経験を持つ。当時は補償を受けられず、大きな減収となった。「この経験が〝農業経営〟について考えるきっかけとなった。収入保険はこのような場合でも補償になるので、良い制度だと感じている」と話す。
 昨年、7月上旬からまとまった雨が断続的に続き、水稲でいもち病が発生。花きは日照不足で生育不良となり、出荷量が減少した。さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響で各種イベントが中止。生産した商品が行き場を失った。
 1割以上の減収が見込まれたためNOSAIへ申告し、支払いの対象となった。「一生懸命作った作物が出荷できないなんて考えてもみなかった。補てん金を受け取ることができ、次作への意欲につながった」と話す。
 収入減少の対策ができ、効率的な家族営農に注力できているという。「近年の異常気象やさまざまな事象に対して、リスク分散や効率化を図り、日々勉強と経営努力を惜しまず、農業と向き合っていきたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!