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2021年8月2週号 花きで活路見出す②
色の偏りなくして選定 - 小柳智彰さん
 大仙市横堀の小柳智彰さん(40)は、水稲1・7㌶を作付けながら、ビニールハウス3棟6・7㌃と露地11・8㌃でダリアを手掛けている。
 「ダリアといっても、数多くの品種がある」と小柳さん。秋田県オリジナルの「NAMAHAGEダリア」は約30品種、JAおばこがブランド化した「大曲の花火ダリア」は約20品種あり、それぞれ栽培法や花の形が違うという。
 このうち、小柳さんは「シャイニーオレンジ」やNAMAHAGEダリアの「NAMAHAGEパール」、大曲の花火ダリアの「花はな紫し 音おん」など10品種を栽培する。「ダリアは色によって価格が高騰したりダブついたりする。そのため、数多くのダリアの中から、品種や色が偏らないように選定している」と話す。
 6月に球根を定植後、花の本数を確保し姿を整えるため、芽かきと除草・消毒作業を小まめに行っている。「施設栽培といえども、昨年のように日照不足が続くと露心花(花弁が少なくなり、花の中心部が見えること)が大発生し、出荷数が激減する。輸送途中に花が終わってしまうものもあった」と栽培の難しさを話す。
 栽培を始めたのは、近所のダリア農家を見て、身近に感じていたことがきっかけ。県が花きの産地化に注力していて、需要が多く生産拡大を図っていたことも理由の一つだという。
 栽培のノウハウは近隣の先輩農家から学んだ。「当時からいろいろなアドバイスをしてもらい、大変心強かった」と振り返る。
 現在も地元JAの花き部会を通じて情報を収集している。また、市場関係者と意見交換して、市場の動向や今後注目される品目の話を聞くなど積極的に取り組む。
 「最近は大曲の花火ダリアの知名度が上がってきているので、モチベーションも高まる」と話す小柳さん。これからは「水稲もおろそかにせず、ダリアの栽培効率を上げながら、他に安定して供給できる品目も取り入れてみたい」と意気込む。
次号をお楽しみに!