2021年9月2週号 農家民宿①
豊富な体験コースを用意 - ファームinn緑の風
さまざまな体験コースを取り入れた農家民宿で、宿泊客の人気を集める「ファームinn緑の風」。経営する仙北市角館町西長野の佐々木常安さん(69)、和子さん(67)夫妻は、2001年4月に民宿を開業した。水稲1・5㌶を栽培しながら、今年で21年目を迎える。
人気の体験コースは、きりたんぽ作りや樺かば細工作り、農作業、常安さんお手製の石窯で焼くピザ作りがある。各コース4人以上から申し込みが可能で、手頃な価格で体験が可能だ。
「特に自家製ピザは好評」と常安さん。「生地作りから始め、延ばして自分好みの具材をトッピングして焼き上げる。出来たてを食べることができ、参加者全員が満足する」と話す。
樺細工職人として40年以上の常安さんが教える樺細工体験も人気コースの一つ。秋田犬や猫のコースター作りなどを会話を交えながら丁寧に教える。土産品として販売するほか、民宿の備品や階段の手すりなども施して利用客にやすらぎを与える。
建物は自ら設計したコテージタイプを自宅の隣に建設。1階に和室とダイニング、2階に洋室を設け10人まで宿泊できる。大きな吹き抜けがあり、目の前には広大な牧草地。のんびりとした風景に癒やされると口コミや会員制交流サイト(SNS)で広まり、多くのリピーターが訪れる。
和子さんは「コロナ禍以前、国内はもちろん外国人も訪れた。特に台湾とタイの方が多くて、10回以上訪れる常連もいる。夫も私も外国語は話せないが、訪れる方は日本が好きで日本文化を勉強されてくる。コミュニケーションに困ることはない」と話す。
佐々木さん夫妻は「去年と今年は、海外のお客さんはゼロ。現在、県内在住者だけの利用を受け入れている。以前のように全国、海外から来ていただけるよう一日も早く新型コロナ感染収束してほしい」と願う。
次号をお楽しみに!