農業共済新聞

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2022年12月2週号
特産エダマメのもなか - 有限会社大鳳堂
 「エダマメの色と香りが残るように菓子のレシピを考案した」と話す「有限会社大鳳堂」(大館市部垂町)の大塚勇喜店長(50)。大館市産エダマメを使用した「おおだてえだまめモナカ」を製造・販売し「えだまめのまち大館」の振興に取り組む。

 商品は市内の若手菓子職人で構成される「倶楽部スイーツ」が共同開発。2015年に大塚店長が代表となって立ち上げ、七つの菓子店の若手が開発に携わった。特産品のエダマメを使った新銘菓を作るために試行を重ね、16年に販売を始めた。

 もなかの皮の形はエダマメのさやをイメージ。高温で焼くと焼き色が濃くなり、エダマメらしさを損なうため、低温でしっとりと焼き上げている。あんには甘みとうまみ、香りが優れている品種「あきた香り五葉」を使用。ペーストにして白あんに練り込んである。大塚店長は「あきた香り五葉は熱を加えても香りが飛びにくく、エダマメの風味がよく出る」と説明する。練る順番やタイミングを間違うと、あんの色が暗くなり、香りが残らないため、細心の注意を払う。

 箱や包装紙のデザインは、市内のデザイナーに依頼。秋田犬や曲げわっぱ、きりたんぽなど市の名物が描かれている。「大館の魅力が伝わる、かわいらしいデザインにしてもらった」と笑顔で話す。
 安全・安心な菓子を作るため、保存料は使っていない。開発当初は海外での販売を視野に入れていたが、日持ちさせるためには保存料を入れなければならず、断念したという。
 商品を購入した40代男性は「エダマメの風味が良く、コーヒーや渋いお茶と一緒に食べると止まらなくなる。もなかの形も面白く、目でも楽しむことができる」と評価が高い。
 大塚店長は「今後さらに大館土産として認知されてほしい。えだまめのまち大館を菓子で盛り上げていきたい」と張り切る。
次号をお楽しみに!