あきた版3月2週号
もみ殻の固形燃料 - NORTH FIELD
「毎年大量に出るもみ殻を有効活用できる方法を調べ『モミガライト』を知った」と話す大仙市板見内のNORTH FIELD(ノースフィールド)の髙橋司代表(40)。もみ殻を燃料として使用するモミガライトを2018年から製造・販売し、ハウス内などの加温に役立てている。
司代表は、弟の剛さん(34)と共に水稲約15㌶を作付けている。冬にハウスでのイチゴ栽培を検討していたが、暖房費がかかるため、処理に苦労するもみ殻でハウス内を温められる方法を模索し、製造を始めた。
モミガライトとは、もみ殻を専用の機械ですりつぶして高圧縮し、長さ30㌢、直径5㌢ほどの筒状になった固形燃料。薪まきや炭のように使用できる。司代表は「雪を溶かすためにハウス内を温めるほか、薪ストーブなどで暖を取ったり、バーベキューで炭代わりとして使用したりしている」と話す。
水稲収穫時に出るもみ殻15㌧を使用し、モミガライト約1万8千本を製造。2・2本で灯油1㍑分に相当し、長期保存も可能だ。薪は山で伐採する必要があるが、モミガライトは作業場で製造できる。バイオマス燃料としても注目されているという。
モミガライトは、ロングサイズ(長さ30㌢)とショートサイズ(同10㌢)を10㌔800円で販売。電話かファクスによる注文での購入が可能だ。
同社ではモミガライトの活用法として、災害時の備蓄燃料がセットになった「いっとかん」も販売。モミガライト8㌔や着火材、ライター、軍手、火ばさみ、網、説明書が入っていて、すぐに使用できる。
さらに「固形燃料にする前のすりつぶした粉末を苗床の土に混ぜたときは、育苗箱自体が軽くなり作業しやすかった」と話す司代表。燃やした後に出る灰も畑などで土壌改良材として使用できるよう、今年から販売する予定だ。
「今後の課題はモミガライトの良さを知ってもらい、認知度を上げること。需要が伸びていくように宣伝していきたい」と話す。
▽NORTH FIELD=大仙市板見内北畑77、
☎0187(69)2696、FAX0187(69)3538
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