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東北版2月4週号
農業で豊かな第二の人生 生涯現役目指す - 米村信男さん

 「体力には自信があり、あと20年は現役で働きたいと考えて農業の道に進んだ」と話す鹿角市花輪の米村信男さん(60)。2022年に早期退職し、23年の就農後はキュウリ10㌃を栽培する。第二の人生に農業を選び、生涯現役を目指して取り組む。
 米村さんは「定年まで会社勤めをすることに疑問を感じていた時、近隣農家が高齢でも元気で楽しそうに農業をしていることに気が付いた」と振り返る。自宅周辺の耕作放棄地が多く、活用したいと思ったことも就農のきっかけだという。
 退職後、近隣農家で半年間の研修を経て就農。栽培品目は、市の特産のうち収益率と市場評価が高いキュウリを選んだ。
 栽培では病害虫防除を重要視する。散布に使うマルチスプレヤーには静電ノズルを装着。一般的なノズルより薬剤の付着率が高く、葉裏まで均一に届く。圃場は住宅地にあるため、散布時には細心の注意を払っている。
 今後、スマート農業に取り組むため、農業用小型無人機(ドローン)免許を取得した。経営が安定したら本体を購入する予定だ。
 JAかづの営農販売課の黒澤正浩野菜地区リーダー(45)は「米村さんは真面目
で熱心に取り組んでいるので、1年目でも十分な収量を確保できた。今後もより良いキュウリの出荷を期待している」と話す。
 今年はネギ12㌃の作付けも予定している。「計画をしっかりと立てて実績を出し、家族を安心させたい。時間を見つけて、会社
員の時には行けなかった家族旅行ができたら」とほほ笑む。
 農機具共済や園芸施設共済、収入保険に加入し、NOSAI部長も務める米村さん。「農業保険のおかげで安心して営農できている。今後も地域の仲間と農業に取り組み、生涯現役で頑張りたい」と話している。
次号をお楽しみに!